一年中見られる雲海の楽園カオラックにある絶景スポット「カオカイヌイ」

その他

カオラックとは

プーケットから車で約1時間半。アンダマン海に面した穏やかな町「カオラック」。手つかずの自然と静けさが残るプーケットよりものんびりしたリゾートエリアです。

サーフィンも有名で、青い海と白い砂浜のイメージが強いカオラックですが、実は一年中“雲海”が見られる場所があることをご存知でしょうか。

それが今回行った「カオ・カイヌイ(เข้าไข่นุ้ย)」

標高およそ200メートルの小高い山で、アンダマン海と山側の雲の両方を望める珍しいビューポイントです。朝は幻想的な雲海、夕方はアンダマン海に沈む夕陽、夜は満天の星空と一日の中で何度も表情を変える秘境です。

一年中楽しめる雲海の魅力

「雲海」と聞くと、チェンマイやタイ北部を思い浮かべる人が多いかもしれません。私も実際そうでした。

以前、乾季のチェンマイに雲海を見に行った際に、現地の方々から「”明日は見れないと思う”。実は雨季の方が雲海が見やすいんですよ」と教えてもらいました。

雲海は雨が降って湿度が高いと、雲が地表近くに溜まりやすくなるそうで、より雲海が見やすくなるそう。

ただし、雨季のチェンマイは洪水のリスクもあり天候に左右されがち。雨が降ってしまうとせっかく行っても見られなかったり、街遊びも捗らないから凄くタイミングが難しいなと思っていた矢先の、朗報がカオラックの雲海でした。

カオラックの雲海一年中見られるという、まさに奇跡のスポットで、季節を問わず、天候次第で朝の5時半〜8時頃にかけて雲海が現れ、その日の光や風によって、まったく違う表情を見せてくれます。

4WDに乗り換えて山頂へ

今回は親友がタイに遊びに来てくれて、2人で念願の雲海を見に行くことに。日本では竹田城が有名ですが、シーズンが決まっているし、関東在住者にはなかなかのハードル。しかも寒いのは当たり前のコンディション。

カオラックの良いところは、山の上とは言え、少し肌寒むいかな?くらいの羽織り程度で過ごせる快適さ。

早朝5時にホテルを出発。まだ真っ暗闇の夜空にはプラネタリウムと勘違いするほど満点に広がる星空が広がり、これだけでも鳥肌もの。

ホテルから車に揺られること30分、登山口に到着。

ここからは地元の人が運転する4WD(専用ツアー車)に乗り換えます。

今回の料金は1台800バーツ(最大4名まで)。山の上にある各コテージに宿泊すると料金に送迎も含まれるそうですが、地元の(この山の)おじさんに送迎をお願いすると、格安で引き受けてくれます。

カオ・カイヌイ・コミュニティ・ホームステイ(バーンファイター)

Tel. 093-227-8671

車に乗り換え、ライトのみが明かりを灯す暗闇を、ひたすら登っていきます。

想像以上に凸凹した山道をぐんぐん進み、ディズニーシーのインディージョーンズ並みの横縦揺れのアトラクションのように揺れる車内は、楽しさと恐怖の狭間。一気に目が覚めます笑

20分くらい山を上ると、目の前には夜明け前の静けさに包まれた山頂が待っていました。

絶景のパノラマ

夜明けとともに、ゆっくりと空が明るくなっていく雰囲気はとても幻想的

5:50分くらいでしたが、陽の出前の目の前にも、すでに一面の雲海が広がっていました。

まるで雲のじゅうたん。

山の稜線が浮かび上がり、薄桃色に染まる空に太陽の光が差し込み、

その美しさに、思わず涙が出そうになりました。

手を伸ばせば届きそうなほど近くに感じる雲の海。

写真では絶対に伝わりきらない、この“自然の作りだす美しさ”は、ぜひ自分の目で見てほしいと強く思います。

現地のおじさん方は半袖だったりしましたが、山頂は少し肌寒く、薄手の羽織があるとちょうどいい気温。

気づけば周囲には、コテージから出てきて同じように感動しているタイ人も沢山。

無言で、ただただ浸る時間を過ごしました。

よく見ると日の出とともに雲も少しづつ上がってきており、少し下に降りたらもっと雲と近くなれるのではないかと坂道を降りてみました。

至福のコーヒータイム

陽が完全に昇ったあと、山頂の休憩所では無料で振る舞われるインスタントのコーヒー。

ここで味わうインスタントコーヒーは、きっとタイ1に違いない美味さ。

温かいコーヒーを飲みながら、まだ残る雲海と朝陽のコラボレーションは至福以外の何者でもない。

実は前日に雨と晴れが交互になるお天気で、明日の天気は大丈夫かなと心配していたのですが、そんな心配とは裏腹に、最高に濃度の高いモクモクな雲海に出会えました。

ホームステイ情報

どこからともなく、ひょこっと現れたタイの人々。ここら辺にあるコテージに宿泊し、この絶景を楽しんでいるんだとか。

こちらのホームステイに宿泊すると、昔ながらのおかゆや郷土菓子、紅茶・コーヒーなど、あたたかい朝食を用意してくれるそうです。

各宿泊施設情報を調べてみたので、参考にしてみてください。

名前特徴電話番号
バーン・ナイモック
(บ้านในหมอก)
シンプルな木造コテージタイプで、テラスから雲海を一望089-593-1432(バン・レック)
バンカイ・ホームステイ
(โฮมสเตย์บังไข่)
家族連れにも人気のホームステイスタイル 093-227-8671 / 088-826-1083
コーガーン・キャンピング
(โก้ก้างแค้ปปิ้ง)
山と雲海を望むグランピングスタイル 081-187-6199
バーンラバーンモック・バンヤー
(บ้านระเบียงหมอกบังหยา)
バンガロータイプの宿泊施設とキャンプサイト080-892-8737

どの施設でも、ローカルの温かいおもてなしが体験できます。ちなみに宿泊者の大半はプーケット人だそうです。

まとめ

ここカオ・カイヌイでは、朝は心打たれる美しき雲海から始まり、夕方はアンダマン海に沈む夕陽を眺めながら、夜は満天の星空を一望できます。

自然がつくり出す絶景は写真や言葉では伝えきれない感動。きっと旅の記憶に深く刻まれるはずです。

車で山頂にも楽に来れ、気温も過ごしやすくハードルが低いので、旅行者にも持ってこいなカオラック(厳密にはパンガー)の雲海でした。

「いつか行きたい」ではなく、絶対に行ってほしい人生のバケットリストです。

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